腸活が話題になっている昨今。
腸内環境の改善や免疫力アップのために始めるかたも多いと思いますが、実は腸内細菌は歯周病菌とも関わりがあることをご存じでしょうか?
歯周病菌は常在菌として存在
口腔内には常在菌として善玉菌や日和見菌、悪玉菌など多様な細菌が存在します。存在する数や種類に個人差はありますが、歯周病菌も口腔内に存在しています。
しかし、「歯周病菌がいる=歯周病発症」ではありません。
そこへ歯垢や歯石が蓄積していくことにより口腔内環境が悪化すると悪玉菌である歯周病菌が増殖し、善玉菌は減少、結果として口腔内細菌叢(口腔フローラ)の病原性が高まり、歯周病発症のリスクが高くなります。
口腔内だけにとどまらない!歯周病菌の影響
唾液とともに増殖した歯周病菌を飲み込むことで腸内細菌のバランスを崩し、悪玉菌が増殖していくと様々な病気の発症リスクが高くなることにつながると考えられています。 それだけでなく、飲み込んだ口腔細菌が腸から再び血液とともに全身を巡り全身に影響を及ぼす可能性も示唆されています。
このことからも、毎日のセルフケアと歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアを継続することが口腔内環境、さらには腸内環境を整えることとなり、全身疾患の予防にもつながると考えられます。
腸活成功のカギは良好な口腔内環境にあるのかもしれませんね。
※参考文献
山崎 和久. 化学と生物.2016年 54巻9号 633-639頁.「歯周病と全身疾患の関連・口腔細菌による腸内細菌叢への影響」. 公益社団法人日本農芸化学会
学校法人福岡学園福岡歯科大学.「【研究成果】腸でおこる歯周病の発症と重症化の仕組みを解明〜腸内細菌をターゲットとした歯周病の予防と治療への応用に期待〜」.
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